人間として絶対に許されないこと---いじめ。
家庭が、学校が、地域社会が、「いじめの問題」で問われています!
いじめの問題は、家庭、学校、地域社会がそれぞれの教育機能を十分に発揮し、一体となった取組を行っていけば、必ず改善されるものです。21世紀の日本、そして世界を担う子どもたちの健やかな成長を社会全体で支援していくために、今こそ私たち一人一人が行動するとき。それには、いじめの問題に対する基本的な認識をしっかりと持っておくことから始めましょう。
いじめの問題に関する基本的認識
1 弱い者をいじめることは人間として絶対に許されない
どのような社会にあっても、「いじめは許されない」「いじめる側が悪い」という明快な一事を毅然とした態度で行き渡らせることが必要です。「いじめは子どもの成長にとって必要な場合もある」などという考えは認められません。また、いじめをはやし立てたり、傍観する行為も、いじめる行為と同様に許されません。子どもに「いじめを大人に伝えることは正しい行為である」という認識を持たせることも必要です。
2 いじめられている子どもの立場で、親身の指導を
子どもの悩みを親身になって受け止め、子どもの発する危険信号をあらゆる機会をとらえて鋭敏に察知するよう努めることが大切です。
3 家庭教育のあり方が、いじめに大きく関わっている
いじめの問題の解決のためには、家庭がきわめて重要な役割を担っています。いじめの問題の基本的な考え方は、まず家庭が責任を持って徹底すること。家庭の深い愛情や精神的な支え、信頼に基づく厳しさ、親子の会話やふれあいの確保などが、いじめ問題の解決につながります。
4 教師の児童生徒観や指導のあり方が問われている
個性や差異を尊重する態度やその基礎となる新しい価値観を育てる指導を徹底させること。お互いを思いやり尊重し、生命や人権を大切にする態度を育てることが大切です。
5 家庭、学校、地域社会などすべての関係者の努力
いじめは、人権に関わる重大な問題です。いじめの解決に向けて、関係者のすべてがそれぞれの立場からその責務を果たすこと。その上で一体となって、真剣に取り組むことが急務です。
文部省・児童生徒の問題行動等に関する調査研究協力者会議
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