No.1 生存権を感じさせられるように。自殺者などは、死への恐怖と生きていくことの不安をてんびんにかけると、不安の方が重たいのであろう。そして、死後に楽観的に期待する心情を持っている。
生きていくことのすばらしさ、かけがえのない命の大切さを指導したい。
No.2 原因を知るのも大事だが。
いじめの原因を調べると他愛のないことである場合が多い。
・むかつく。
・加害者もいざ聞かれれば、答えられないことがある。
・理由は後からいくらでも作れる。
これらの原因を調べることは、さほど重要なことではないのかも知れない。それよりも自分のやっていることの重大性について、指導したい。
No.3 相談できる関係や環境。
「いじめは必ずある」という認識と、相談しやすい環境を作る。
・普段からのコミュニケーションが大事。
・信頼されなければ、相談されるはずがない。
・生活ノートや生徒相談室などの環境を整備する。
・誰にでも起こることであると伝える。
No.4 話を聞く姿勢として。
いじめの程度にもよるが、深刻な場合は、まずは『全面的に受け入れる』
・誰かに味方になってほしいという子供の心境
・決めつけない、説教しない、しからない
・「よく話してくれたね、今まで苦しかったでしょう。お母さんに何をしてほしい?」
(そして子どもが考え込んでいるようであれば、選択肢をあげてやる)
No.5 取扱いは慎重に。
「オオコウチキヨテル」なるあだ名をつけられいじめられた例もある。
対応は慎重に、そして「いじめは絶対に許さない」という毅然とした態度で。
No.6 それぞれの立場を考える。
5つの立場を考える(5つの立場の者へのそれぞれの指導)
・いじめられている者(意志が弱い、最初に断る勇気があれば)
・いじめている者(グループを広げていこうとする、エスカレートしていく)
※だけど、内心はドキドキしているところもある
・いじめをはやし立てる者(仲間と見せかけ、身を守ろうとする)
・いじめに使われている者(内心はやりたくない、だけど放っておけば..)
・まわりで見ている者(いじめグループを成長させた張本人では)
全体指導で雰囲気(下地)を作り、個別指導で具体的に。
(いじめられている者について、意志が弱いという記述がありますが、当サイトでの議論から、必ずしもそうではないという考えが深まってまいりました。逆に意志が強いという方向性も見えてまいりましたので、追記させていただきます。詳しくは「意見や感想」のNo.141をご参照ください。ご指摘ありがとうございました。)
No.7 心の教育。
困難を乗り越えていくことが、成長である。
・逃げない、隠さない、そして自信を育てていく。
No.8 原点は何だろう。
「自殺も考えたことがあるけど、泣き崩れるお母さんの顔を考えたらとてもそんなことはできないと思った」という生徒の話を聞いた。
理論や方法はたくさんあると思うが、いじめへの対応は、何も難しくはないと思う。
基本は「人間愛、生徒愛、家族愛」を押さえたい。
No.9 危機感を持つ。
平和な学校(家庭も当てはまるかもしれないが)ほど、いざ、いじめが起こるともろいものである。生徒に免疫がなく、教師も事例に対応できず、親や地域をも巻き込んでの大騒ぎになってしまう恐れがある。常から考えておきたい。 |
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